僕は何度でも、君の名前を呼ぶよ。


「和玖!!!!」

「よかったあああああ!!!!」


両親が、俺に泣きながら抱きついてきた。


「あんた、二ヶ月も昏睡状態だったのよ!!!」

「本当によかった、和玖…!!!」


泣いて、喜んでくれる家族。

…俺の………。


「母さん、父さん…」



ぽつりとつぶやくと、二人は一瞬きょとんとして俺を見つめてきた。

そしてやっと状況を理解したのか、ふるふると震える手で俺の頬に触れてくる母さん。




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