ある雪の降る日私は運命の恋をする
プロローグ





いつの間にか冷たくなってしまった夜風が頬に当たり、少し身震いをする。

季節は冬。

もう、いつの間にか秋も通り過ぎてしまっていた。

ヒラヒラと雪が降ってくる。




"ねぇ○○ちゃん…俺……待ってるよ?…………ずっと…"





これは……何かの記憶だろうか?精一杯思い出そうと頑張るが、何一つわからない。



"○○ちゃんって、笑うととってもカワイイんだね!"



何か……思い出しそうになる。


「……っ!!」


いきなり激しい頭痛がした。

何これ、思い出しそうになるたびに頭が痛くなる。

ガンガンと頭を誰かに殴りつけられているような感じ。

呼吸も少し乱れてきた。

フラッ

あっと思った時にはもう遅かった

目の前の地面には広がる私の血が見えた。

段々と意識が遠のいていく…………

だめだ……

誰か……誰か助けをよばなきゃ…………

遠のいてく意識の中で必死に考える


「だ……れか、た…すけ……て」


遠くから誰かが走ってくる。

だめだ…視界もぼやけてきた。

もう、男女の区別もつかなくなってしまったようだ。





私の記憶はそこで途絶えた。
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