御曹司様のことなんて絶対好きにならない!
2.
「斎藤さーん!3番にお電話です」

「カタログの新しいのってどこに置いた?」



営業部は今日も朝から色々な音に溢れている。人によってはうるさく感じるかもしれないが、この雑多に賑やかな空気が私には心地いい、

この賑やかなオフィスの音をBGMに、私は隅っこでカタカタとキーボードを鳴らしながら1人静かに伝票入力をする。

誰とも話さずもくもくと出来るこの作業が私は大好きで、他の人の分までやったりする。地味だし時間かかるし、やりたがらない人も多い仕事だし。

朝から好きな作業を誰にも邪魔されず進める。


うーん、今朝も快調だわー。
このままランチまでいけるといいんだけどなー。そしたら昼休憩と同時にチャッチャっと席を立って、紫陽花亭の限定ランチに走るのもアリだ。


作業をする手を止める事なく、ランチの予定を考える。
人気の限定ランチを食べるには入念な計画が必要なのだ。あ、知恵ちゃんにも声かけとかないと。
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