爆走姉貴ー星路の苦悩ー

ダブル予想外!

店のドアを開け、外に飛び出した俺!

とりあえず、ここから逃げたい!
俺まで美月に取り込まれるぅっ!


でもどっちに行けばいいんだっ?!右か左か!
どっちがラッキーだっ?!

何で俺、こんな時に朝見た占いなんか気にしちゃってんだよぉっ!



「星路―――っ!!」
「わあぁっ?!」

後ろから美月が鬼の形相で迫って来たぁ!


どっちでもいいっ!
今走らないと、美月にやられるアンラッキーには間違いは無い!

美月は50メートルを6秒代で走る俊足なんだ!


「みみみっ右!」

俺は右手に向かい走り出した―――途端!



――ドンッ!


「うあっ!」


何かにぶつかった俺は、勢いも手伝い歩道の地面へと派手に転がった!


「っ痛―!」



上半身を起こすと、向かいにも誰かが転がっている。

どうやら、誰かにぶつかってしまったらしい。



「っすいません!大丈夫ですか?」


慌てて倒れた人へと声をかけた。



「……痛ぇなぁ」



………………。



ゆっくりと、顔をしかめながら起き上がる人。
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