拗らせDKの偏った溺愛

下僕として




次の日の朝、結構ドキドキしながら綾乃ちゃんと登校しました。

もちろん綾乃ちゃんに緊張していると悟られないよう、普段通り振る舞っていたのですが…。

内心かなりドキドキしていました。


そしていざ!

教室に足を踏み入れてると…。


「おはよう」


「おはよ〜」


「下僕…じゃなくて委員長、おはよー」


あれ!?

意外と普通???



昨日、私に向かってあんなに辛口な口撃をしていたクラスの皆さんなのに…。

今朝は、まるで何もなかったかのように普通に接してこられます。


なんだったら逆にフレンドリー?


ちょっと拍子抜けしました。


何はともあれこれ、この様子だと、以前のような落ち着いた静かな学生生活に戻れそうです!


うれしくなって、昨日座っていた席に座りました。

綾乃ちゃんが私の耳元で


「よかったね」


とだけ言って、昨日座っていた席にカバンを置きに行きました。


いつも通りしていたつもりですが、綾乃ちゃんの目は誤魔化すことができなかったようです。

私が緊張していたこと、ちゃんと気づいて下さってたんですね…。


私は良い友達を持ったなぁ。


しみじみと実感した一幕でした。


< 69 / 251 >

この作品をシェア

pagetop