ひたすら前だけを見て歩く。もう後ろは振り返らない。


10分ほど歩くと前方に駅が見えてきた。


やっと彼らのテリトリーから抜け出せる安心感から、少しだけ肩の力を抜く事が出来た。


時間を確認しようとバッグからスマホを取り出すとタイミング良くなり始めた着信の音


♪♪♪♪


画面を見ると、親友の沙羅からだった。


「もしもし、おは………」


『もしもしー菜々?昨日はあれから大丈夫だったー?かなり
酔ってたし心配だったんだけど、涼くんが同じ方向だし送ってくれるって言うから彼に任せちゃったんだよ。ごめんね。ちゃんと無事に帰れたかなぁと思って」