もう一度出会えたら
『この前もね、電話があってなんの用事かと思ったら菜々は元気なのか?って。自分で聞けばいいのにね。菜々が一時期、すごく落ち込んでるのも分かってたからそれが心配だったみたい。
シスコンすぎてうざいかもしれないけど、時々は相手してあげなよ。』


「うん…そうだね。」


今頃、大夢君、くしゃみ連発してるかなぁ?


確かに優しいお兄ちゃんとお姉ちゃんがいてくれて幸せだと思う。


波瑠ちゃん家族が住むマンションは、ここから徒歩5分くらいで同じ最寄駅。


社会人になりアパートを探す時の条件は、大夢君か波瑠ちゃんのどらかと同じ最寄駅に住むことだった。


大夢君の家もここから一駅しか離れていない。


波瑠ちゃんは帰り間際に、今日のお礼は何がいいか考えといてね。絶対だよ。


そう言い残して蓮を連れて帰っていった。


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