塩顔男子とバツイチ女子
6.大騒ぎのバーベキュー




皆さんこんにちは。おはようかこんばんは、かも知れない。めんどくせーから何でもいいや。

俺、能瀬蒼(21)。
ダチの北斗はいつも真顔で何事にも動じなくて、興味がない事にはとことん冷めている。可愛い女の子に言い寄られてもバッサリ断って、でも見た目カッコイイから本人の気づかない所でモテてる。
クールなのがいいとか何とか…。スカしてるけど実際はごくフツーの男なのに。


「ちょっと!!相楽くんがデートだって!あのオバ…女の人と!ご飯食べに行くって!しかも猛ダッシュで行ったのよ!私なんか秒で断られたのに」


美白から電話がかかってきたと思ったら、俺にもしもしも言わせずキャンキャンたたみかけてきた。思わずスマホを耳から離す。


「北斗もやるねぇ。やっぱマジなんだな」

「マジって何?!」

「あいつ自覚してないみたいだけど、なつみさんに本気で惚れてるよ。俺が言うんだから間違いない」


高校の時、可愛い彼女がいたっけなぁ。確かフラれたんだけど。…何でフラれたんだっけ?


「蒼くん、もう一回バーベキュー誘って!」

「えー。めんどくさ…」

「私だって相楽くんと出かけたい!!」


ツーツー…。いきなり電話かけてきて、いきなり切りやがった。

俺って可哀想な男。何だかんだ美白が可愛いから尻に敷かれそうな感じ。

さて、バーベキュー。どうするかね。ていうかどうなるのかね。

一波乱の予感…。

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