別れるための28日の蜜日
2月18日
木曜日、今日は律人は帰ってこない。それだけで朝からため息が出てしまう。

昨日は帰りが遅くて夕飯も一緒に食べられなかった。一緒のベッドで寝ているからって、毎晩愛し合っているわけじゃない。

それでも律人の存在を感じながらの生活になれた私には2日も帰ってこないのは、かなりのダメージだ。

一向にやる気の出ない作業に見切りをつけ、仕切り直すために飲み物を買いに行く。

「あ、お疲れ様です」

自販機の前のベンチで甘いミルクティーを飲んでいた町田さんに挨拶をして缶コーヒーを買う。
ホントはカフェオレの方が好きだけど、濃いカフェインを取らないと、今日の私は仕事が進みそうにない。

カシュッっとプルダブを開けて町田さんの隣に座ると、一口飲んだ。

「珍しいね。コーヒーも、やる気ないのも」

ミルクティーを見たままの町田さんが呟く。鋭くないはずの町田さんにもバレてるとは、かなり分かりやすくやる気ないんだな、私。

「はぁ、まあ‥‥‥」
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