オフィスビルの恋事情!?~クール弁護士と子持ち管理人~加筆修正済み。
管理人は、ハプニング付き……?
あのショックから
2週間が過ぎようとしていた。
寒い朝。私は、ビルの外をほうきで掃いていた。
柊さんと悠斗さん、あれから
ちょくちょく顔を覗かせて来るのだが
仕事が忙しくて中途半端のままだった。
どうしよう……柊さんの食事。
誘ってくれるのは、ありがたいけど
頭の中は、ずっと悠斗さんのことばかり
浮かんでいた。
行って来ればいいと言ったけど
本当にいいのかしら?
せめて止めてくれてもいいのに……。
ハッ!!
それだと、まるで悠斗さんのことが
好きで止めてほしいみたいじゃない!?
いやいや、好きになるなんて……おこがましい。
ブンブンと頭を振るう。
忘れようと必死で掃いていると
「おはようございます」
「おはようございます。あ、奏太君。
今日は、モコモコのクマさんの格好してる。
可愛い~!!」
「奏太くーん。バイバイ」
行き交うOLさん達が挨拶をしてくれるのだが
すっかり馴染んでしまっていた。
奏太は、歩行器に乗りながら覚えたてのバイバイを
一生懸命やっている。
上機嫌で人懐っこい奏太は、
いつの間にかビルの
マスコットキャラ的な存在になっているし……。