確かに今は、田中さんも悠斗さんも
ギスギスしていないし、お互いに助け合っている。

それは、田中さんが
ずっと管理人として……そして父親として
そばで成長を見守っていたからだろう。

“癒しの田中さん”のルーツは、ここにあるのだろう。

「今は、和解をしているなら良かったです……」

私は、心の底からそう思った。

「……はい。」

田中さんは、嬉しそうに微笑む。

嬉しいんだろうな……悠斗さんと分かり合えたことが。

すると田中さんが

「あ、そうそう。悠斗のことなんですが
あの子は、昔から……恋愛に関して不器用な子で……」

途中まで言いかけたら
ガチャッとドアが開いた。

悠斗さんが奏太をお風呂に入れて戻ってきた。
ドキッと心臓が高鳴る。

「ほら、お風呂に入れて着替えさせましたから
俺は、またシャワーを浴びてきます」

奏太を渡すとまた行ってしまった。

奏太を見るとお風呂でサッパリして
ニコニコしていた。

身体も温まりホクホクしてて……まるで
湯タンポみたいだわ。

本当に手際が良くて……面倒みがいい。

何だか私の心まであたたかくなる。

「じゃあ、私もまだ管理の仕事があるので
戻りますね。咲希ちゃんは、そのまま
悠斗の世話をお願いします」

「あ、はい。ありがとうございます」

慌ててお礼を言った。

逆に私の方がお世話になりっぱなしだわ。