熱愛系エリートに捕まりました

♡何の変哲もない大晦日

「お、お邪魔します」

「そんなかしこまらなくても。どうぞ」


クスクスと笑う蒼士さんに首を縮めながら、パンプスを脱いでスリッパに履き替えた。


今日は大晦日。

あのクリスマスイブから、引いてはわたしたちが正式にお付き合いを始めてから一週間が経った。


しかし、誤解を解消して恋人らしくクリスマスを過ごしてから今日まで、なんだかんだで会うことはなかった。

週明けから仕事納めまでの数日間はもちろん仕事に追われ、最後の28日にはそのまま忘年会に参加だった。

29日も、蒼士さんと付き合う前からの先約で大学時代の友人たちと女子会。

ほとんどのメンバーが二日連続になってしまうのでお酒は薄めで、その分スイーツのお店を食べ歩くというハイカロリーな一日だった。

で、30日は大掃除と、師走らしくなかなか忙しい一週間を過ごしていたのです。
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