そのイケメン、オタクですから!

3

文化祭が終わると生徒会の選挙がある。

私には関係のないことだな、と思っていたけれど、ふと目にしたポスターに一瞬で心を奪われた。
「どうしたの? 留愛」
よっちゃんに声をかけられたのにも気づかずに一点を凝視する。


・自由な校風を目指します。
制服と個性の共存
多彩なクラブ活動
アルバイトの自由化
2年3組 及川 悠斗

アルバイトの自由化?
これよ、これ。
私が求めていたのはこれじゃない!

アルバイト禁止がなくなればこんな格好をしなくたっていいんだから。
女子高生という時間が人生で3年間しかないことは重々わかっている。

本当はおしゃれもしたいし制服で友達と遊んだり、デートなんかもしてみたい。

彼氏と手を繋いで歩いて、公園でアイスクリームを食べて、「ほっぺについてるよ」なんて言われて指ですくったアイスを彼がパクッ、みたいなシチュエーション。
私には幻だと思ってたけど、もしかして出来るんじゃないの?

「私、生徒会に入る!」
いきなりの宣言によっちゃんは口をポカンと開けている。
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