甘い媚薬はPoison
2、媚薬の効果と罪悪感
明け方にパッと目が覚めた。
自分の身体をしっかりホールドしている蓮くんの腕を見て、昨夜のことを思い出す。
触れ合う身体。
身体中に落とされる彼のキス。
この上なく甘美な夜を過ごして、いつのまにか意識が飛んでしまったらしい。
身体は疲れているのに、眠気は一気に吹き飛んだ。
ああ……やっちゃったんだ。
まだ周囲は暗いがもう眠れそうにない。
念願叶って嬉しいはずなのに、胸に苦い思いが広がる。
初めての相手が彼でもっとハッピーになれると思ってた。
それなのに、何でこんなに苦しいの?
感じるのは彼の心を操ってしまったという罪悪感。
蓮くんの腕の中からそっと抜け出し、彼の顔を眺めた。
髪は乱れていて、疲れたように眠っている。
毎日深夜まで仕事してるんだもん。
そりゃあ身体もクタクタだよね。
若くして社長になって、たくさんの重荷を背負って……。
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