私の過去の日記
父からの手紙


あおいへ


この手紙を読んでるってことは
お前は、家を出た後だろう。

こんなことになってしまったこと
許してくれ。

お前がやりたい
夢を叶えたいと思っていた
夢を壊してしまって
ごめんな。

母さんを亡くして
2人きりでもいい
そう言ってくれたあおい

でも、お父さんが恋してるなら
その人と結婚してもいいよ!

いつもお前は俺に
気を使っていたな。

俺が再婚したせいで
こうなってしまったんだよな。

本当にごめんな。

無関心、お父さんなんか嫌いなんて
思われてても当然だと思ってる。

お前は無駄に大人しくて
何もかも大人だった。
こどもの癖に。

だから、俺に言わなかったんだろ

暴言や暴力の事を。

気づいていた。
あいつにも抗議した。

だけど
あおいへの当たりが
強くなるだけだった。

高校に上がって
電子辞書がほしいと言ったあおい

俺は買ってやろうと思った。
けど、あいつは発狂して
こう言ったんだ。


あの子は私の子じゃない。
必要ないわ。

って。


だから、俺はお小遣いを貯めて
内緒で買ったよ。
あおいは俺の子だから。

でも、バレて取り上げられた。


だから、今回渡したお金
あれはお前がいつかこうなった
時のために貯めておいたものだ。

物にするとバレると思って。



こんな父さんだけど
俺はあおいが大好きさ。
愛してる。
許してくれなくてもいい。

許してあげるっていう
気持ちがあったら
電話して、元気な声
聞かせてくれよ。


元気で。体壊さないように。


父さんより。







所々、涙で滲んだ字。
父が私を大切にしてくれていたことを
確信出来た手紙。

お父さん、今でも大事に持ってるよ。
< 12 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop