常世(とこよ)の花嫁様

氷雨邸

あの後、色々聞いてみたけど

私の匂いで、皆ぐったりしてしまって、話しがまともに出来なかったーーー

白昼夢を見ていたような気分だったなーーー

『塔子様、ささ、この梅が!お身体をお洗いしますーーー』

でも、未だに白昼夢がさめないのは、この雰囲気のせいだ、、、

塔子「いえ、だ、大丈夫です。。。」

梅『…そうですか…ショックですぅ…』


私は今、凄い大豪邸に招かれているーーー
1面景色は海ーーー
どういう仕組みになってるんだろう?
どっかの旅館でも全面海しか見えないなんてーーー滅多にないのに、ここ家よね!?

『では、お髪はこの竹めに!お任せ下さいませ!!』

とにかく、あの強烈な匂いを何とかすべく、、、
あの後、速攻でここに連れてーーーというか、運び込まれ、、、お風呂を勧められたのだがーーー

塔子「いえ、本当に、洗えますからーーー」
竹『はい…しょんぼりですぅ…』

『お背中だけでも…この松が!!』

慣れない、非常に慣れないーーー

何なの!?この広さ!?
プールなのっ!?


塔子「いえ、本当に...自分でできますから」

さっきから、ピッタリと監視の如くお手伝いさん達、松、竹、梅さんの三人ーーー


なかなか離れてくれなくて、、、困っている、、、


私が断る度に凄く落ち込んでいるのは気のせいだろうかーーー?


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