癒しの田中さんとカフェのまみちゃん
さようなら、カフェのまみちゃん
互いの両親にも報告し、結婚することになった私たち。
カフェの仕事をいつ辞めたらいいかが問題だった。

「悟さん、私、カフェの仕事、どうしたらいいですか?」

「真美奈はもともとフルタイムの勤務じゃないんだろう?」

「はい。」

「結婚するまでは続けてもらっていいよ。
これまでうちの仕事とカフェの仕事は両立させていたんだし。
ただ、結婚したらカフェの仕事を続けることは難しいと思う。
真美奈には俺の秘書になってもらいたいと思ってたんだ。
俺はこれまで女性不信から女性の秘書を付けて来なかった。
前にも真美奈に言ったと思うけど、
翻訳ソフトの件やビジネスのパーティーの同行など
真美奈に手伝ってほしい。
何より、真美奈と一緒に同じ時間を過ごしたい。」

「私も悟さんと一緒にいたいので、
仕事に関しては納得しています。
ただ、このビルでカフェのみんなと顔を合わせることになるので、
マスターに悟さんと結婚することを含めて
きちんと話をしておきたいなって…」

「そうだな。あのカフェがあったから、
俺たちは出会った。一緒にマスターに話に行こうか。
真美奈が開店準備から関わる日はいつ?」

「あさってが、アサイチのシフトです。」

「そのときはマスターはいる?」

「はい。」

「じゃあ、あさって一緒に行こう。仕事前に簡単に挨拶をしよう。」

「ありがとうございます。」

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