イケメンエリート軍団の籠の中
イケメンの狩猟本能に火がついた?



昨日着ていたスーツは会社のロッカーに置いてきたため、舞衣は、もう一着持っているリクルートスーツを着ることにした。
しかし、そのスーツは体の線がはっきり分かるパンツスーツだ。
シャワーを浴び、髪を乾かし、そのスーツを着てみたが全く似合っていない事に愕然とした。

ちょっとは太ったことは自覚している。
でも、明らかにパツパツのピチピチで、ポッチャリ体形が露呈して見えた。

でも、これしかスーツはないし……
そうだ、誰にも気づかれないように会社に入って、すぐに更衣室で着替えればいい…

舞衣はそう考えると朝食も取らずに家を飛び出した。
誰よりも早くに会社に着くために。


一流企業になると、皆、朝はゆっくりだ。
特に外資系の企業はフレックスタイム制を導入している。“EOC”の正社員は、その中でも最先端をいっていた。
でも、舞衣が任される受付兼秘書係は、9時から5時と決まっている。
それは、会社を朝の9時には開けるという大切な仕事があるからだ。

私はその方が全然いい…
たまに見るイケメン軍団はいいけれど、毎日何時間も顔を合わせるとちょっと……
イケメン一人でも緊張する私なのに……

いつかは慣れるのかな?……









< 62 / 171 >

この作品をシェア

pagetop