愛しの残念眼鏡王子
「私の方こそまだまだ未熟ですが、これからよろしくお願いします!」


社長と副社長はいつも優しくて、私の気持ちを知った副社長は、とくに今日まで色々と協力してくれた。

そんなふたりとこれから家族になれるんだ。


専務と結婚したら当たり前なことなのに、ちょっぴり不思議。

深々と頭を下げると、頭上からはクスクス笑うふたりの声が聞こえてきた。


「顔を上げてちょうだい。……これから大変な思いをさせちゃうかもしれないけど、仲良くやっていきましょうね」

「そうだな、俺たちも一郎たちに会社を譲るまで、もっと頑張らないと」

「そうね」


温かい言葉に嬉しさが込み上げていく。

今って夢じゃないよね? あまりに幸せすぎて倒れてしまいそうだ。


それから再びみんなの前で専務に指輪を左手薬指にはめてもらい、そこで改めて実感できた。


私の想いが専務に届いたんだって。

私……専務と結婚するんだ、家族になれるんだって。


人生で一番の幸せを、何度も何度も噛みしめた。
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