愛しの残念眼鏡王子
職場の環境は最高でも、困ることがある。

従業員みんなは優しいけど、仲が良すぎるあまり、お節介なことばかりされちゃうし。

専務にも正直迷惑している。

専務がしっかりしてくれないから、みんなもからかうわけで。


それでも私は彼に強く言えない。

「迷惑しているんで、しっかりしてくれませんか?」なんて。


だって私、彼のこのあどけない笑顔に、何度も癒されてしまっているから。


優しい人。

人の気持ちを一番に考えられることができる人。

そしてどこか憎めない人。

そんな専務に、私は癒されている。


何もかも捨てて都会から逃げてきた。

たくさん傷ついてどん底にいた私の心を、彼は癒してくれているんだ。
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