愛しの残念眼鏡王子
ユウがいると、ゆっくり寝転がることなんて出来ないからな。
でもいつかやってみたいかも。

そんなことを考えながら戻っていくと、次第に見えてきた川沿いの芝生。


すると私がしたいことを堂々をしている人が見えた。

いいな、羨ましい。


けれど近づけば近づくほど、鮮明に見えてきた人影に目を疑ってしまう。

あれ……ちょっと待って。まさかあの人って。

完全に視界が捉えた瞬間、思わず声を上げてしまった。


「専務?」

私の声に芝生にスーツ姿のまま寝転がっていた専務は、慌てて飛び起き、私を確認すると、「あちゃー」と言って顔を顰めた。


「マズイところを見られちゃったな……」

乾いた笑い声を出しながら、いつものように情けない顔を見せる彼。


確か専務は今日、営業に出ていたはず。

だからいつもの作業服姿ではなく、スーツ姿なんだろうけど。

「どうしたんですか? こんなところで」
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