この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。
*Chapter2*

Episode4:悲しみごと抱きしめて

【美羽side】


***


棗くんと暮らすようになって4日。

今日は日曜日、棗くんと過ごす初めての休日がやってきた。

朝6時半に起床した私は、朝ごはんに取りかかる。

棗くんは朝が苦手らしく、いつも私より遅く起きるのだ。

目が覚めると、いつも怠そうにベッドの中でモゾモゾしているのをよく見かける。


「これくらいかなぁ……」


目の前でグツグツと煮えているのは、トマトスープ。

カップ麺生活をしてきた棗くんは、恐ろしく野菜が欠乏してると思った私は、野菜中心の食事を心がけていたりする。


「あ、ハムの焼き具合もバッチリだ」

今日は、厚切りハムに、ふわふわのスクランブルエッグ。


「主食は……パンにするか、それともごはん??うーん、どうしようかな……」

「それなら、パンがいいな」


……え??

独り言に返事が返ってきて、私は慌てて振り返った。

すると、寝癖をつけた棗くんが私の後ろに立っている。



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