……明らかに怯えているようだ。

 佐丸は完璧にアイロンをかけなから、横でせっせと洗濯物を畳んでいる桜子を横目に見ながら思う。

 いつもは手伝わないときもあるのに、今日はすっ飛んできて、洗濯物を畳み始めた。

 畳まなければ、殺されるっ、とでも思っているかのように。

 面白いから、もうちょっとほっとくか、と思う。

 桜子に復讐したいから側に居る、と言ったのは嘘ではない。

 それが道明寺に留まり続ける理由のひとつだから。

 微妙な顔をしながら、雑にタオルを畳んでいる桜子はいろいろ考えているようだった。

 何故、自分が復讐されようとしているのかわかっていないのだろう。

 まあ、桜子というのは、そういう人間だ。

 ……たっぷり悩め、と思いながら、その小さく整った横顔を眺めていた。

 俺も悩んでいるからな、と思う。

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