コーヒーを買って、芹沢は会社に戻っていった。

 仕事見つけるつもりだって、うちに来るんじゃなかったのだろうか、と思いながら、桜子はVIP専用エレベーターに乗っていた。

 今日は人が居る。

 見るからに仕事の出来そうな若い男だ。

 だが、何故だかスカウトしようという気にはならない。

 ま、顔見て出来そうって思っただけだからな、と思っていると、

「ねえ、君」
と男が話しかけてくる。

「ときどき、このエレベーターに乗ってるよね?」

「え、あ、はい」

「いつもヘリポートまで上がってるけど、なにしてるの?」

 そうか。
 こういう疑問を持つ人も居るよね。

 別に言ってもいいんだけど、まだ会社出来てないしなーと思いながら、
「その、ヘリポートの点検です」
と昨日、屋上で仕事をしていたらしい田中を思い出しながら、適当なことを言うと、

「ええっ。
 君、管理室の人なの?」
と突っ込まれた。

 その服で!? と言いたいようだった。

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