ワンコ時々オオカミ
お見合い〜

なんでオレ〜

まだ肌寒い四月のよく晴れた土曜日、朝早くにオヤジに呼びだされ久しぶりに実家にやってきた。玄関を開けリビングを通り過ぎオヤジの書斎の前に立った。 たいてい休みの朝は書斎から庭を眺めている、それもお袋を膝に乗せてコーヒーを飲みながらイチャイチャしてる。 見ている方が恥ずかしい、ため息がでる。

コンコン....「梓(アズサ)です。」

「あぁ、入れ。」

ガチャリとドアを開け「なんだよー朝っぱらから、まだ眠いっうのによぉ。」なかば呆れ顔

(オヤジ一人?お袋がいない?)

「どうせ、行きずりの女とホテルでやってたんだろう。」

「………。」

「図星か?」

「そっ、それより用件をいえよ。」

「お前には見合いをしてもらう。」

「ハァーア?冗談は休み休み言えよ、なんでだよ、俺よりまず兄貴が先だろうが。俺はまだする気はない。」と睨みつけた。
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