僕と君の恋愛はチョコレート味
第1章

第1節

第1話

始まりの出逢い

カランと、扉を開けてお気に入りのレストランで夕食をしている女の子がいる。
女の子の名前は、秋元奈帆本作品の主人公である。
外は、雪が降っていた。
大学の講義のレポートを作成するため両親から大学の進学祝いに買ってもらった、PCを立ち上げた。
はぁ、もうすぐバレンタインか、街中のカップルは、いつも以上にキラキラするのかなぁ、とタメ息をつくと、窓が少し曇ったが直ぐに消えた。
私のとって恋愛ってなんなのかなと考えながら窓の外を眺めている。
店員がオーダーを取りに来た際に、奈帆に一枚のナプキンを、お気に入りの紅茶と一緒にさしだした、店員は橋本聡、後の奈帆の彼氏だ。
聡は、もうすぐバレンタインですね、私には彼女がいないので、バレンタインが近づいて来ると、憂鬱になりますよと話かける。
聡は、どんなお客さまにも壁を作らず、その人にあった会話で安心して頂きコミュニケーションを大事にする。
奈帆は、私も彼氏がいないので橋本さんの気持ち分かりますと寂しそうに呟いた。
聡は、ポケットからハンカチを取りだし奈帆に手渡した。
すいません洗って、お返ししますと奈帆が言うと、聡は、大丈夫ですよ、そのハンカチさしあげます、ナプキンに連絡先を記入して有りますので、気軽に連絡して下さい、それでは失礼しますと一礼をし、キッチンに戻っていった。
はぁあんな彼氏欲しいなぁ、でも私にはちょっとなぁ、もうしっかりしないと駄目と自分にいいかかせ、紅茶のカップにナプキンで作った鶴が添えられているのにきずき、紅茶を一口すすって、ナプキンの鶴を崩し、連絡先が書いてあるのを、確認し笑顔に戻った。
ナプキンの中、に1つチョコレートが入っているのを、きずき、開けてみると、私からの差し入れです多分これから頭を使うと思いちょっとしたサプライズとチョコレートの包み紙に書いてある。
奈帆がPCを使うのを、知っているかのような不思議な感覚だった、店内には、クラシックが流れており、落ち着いた空間のため、奈帆の心のオアシスなのだ。
こうして、二人は始まりの出逢いを果たし、運命のいたずらに翻弄されていく事を、少女は、まだ知らなかった。

第2話

二人はミルクココアチョコレート?

とある噴水公園の噴水の前で二人はデートの待ち合わせをしていた。
奈帆は、初めてのデートだから、うれしいのと、緊張でそわそわして落ち着かない様子だったが、お気に入りの紅茶を飲んで、少し落ち着いた。
回りを見渡すと、カップルがラブラブしながらデートをしていた。
皆いいなぁ、私もあんな感じになるのかなと、疑問を抱いていた。
はぁ、と溜め息をつき、まだかなぁ、聡遅いなあ私のことなんかどうでもいいのかな?ポケットからスマホをとり出し時間を確認すると待ち合わせの時間を過ぎても聡は現れないので奈帆は不安になるが信じて待っていると桜並木のトンネルが奈帆を包みこんだ、奈帆は、もう帰ろうかなぁ、と諦めかけたその瞬間、《奈帆、ごめん遅くなって、ちょっと用事が長引いちゃて》奈帆は、初めてのデートに遅れるなんて信じられないよ❗とふてくされながらも、内心は、やっぱり来てくれた、どうでもいいなんて考えてた私の馬鹿❗と泣き出しそうになりながらも、必死に笑顔で、まぁ来たからいいよ、とほっぺたを桜色に染めている。
聡は、息を整えてポケットから、ピンクの小さな袋に水色のリボンを結わえた物をとり出し、《初めてのデートでなんかプレゼントしたくて、迷って遅くなっちゃった気に入ってくれるかなぁ》と恥ずかしながら、奈帆に渡した、奈帆はありがとう、なんだろうと桜並木のしたの公園のベンチに座り袋をあけると、熊とウサギのぬいぐるみが入っていた、奈帆は何で2つあるのかなと不思議な様子だった、《わぁ可愛いありがとう、ずっと大切にする私の宝物だから、きゃあきゃあ❗もう幸せ絶頂期だよ》と顔を両手でおって、何で2つあるの?と質問すると意外な答えが帰ってきた、《 将来の俺達をイメージしたよ。大切な奈帆を守るためにね》と答えると奈帆はさらに赤くなりながら、「 私、今幸せだよ、だって探さし物見つけたんだから」さっきまでのモノクロの心をブルースカイのように純粋に、染め上げた。
ミルクココアチョコレートは、ミルクがココアの風味を増し、チョコレートのような甘さを引き出し、お互いを包みこむような甘い飲みものだ。
まさに二人は、甘い空間を作り出し、お互いの良さを引き出している。
奈帆は、バレンタインの日に手作りチョコレートをぬいぐるみのお礼にプレゼントをし勇気を出して告白した。
聡は、ありがとうと答え奈帆を抱き締めた。
こうして、二人は交際をスタートした。
二人の恋愛はミルクココアチョコレートのような甘い恋愛を祝福するかのように桜並木の花びらが二人の肩にひらりと舞い降りた、聡は、桜の花びらで作った、ブローチと髪どめを奈帆に取り付けた。
奈帆、可愛いよずっと一緒に幸せでいようねと、頭をポンポンと叩きながら、髪を撫でた。
奈帆はうん、ずっと幸せだからねと答えると、少し離れた場所で鶯が鳴いたような感じがした。
春の日差しが二人を包みこみながら、小鳥達のオーケストラが聞こえた、今日も春の日差しが心に入り込んで、暖かくなりそうだ、気温だけじゃなく二人の恋愛もきっと暑いぐらいかもしれない。

< 4 / 14 >

この作品をシェア

pagetop