スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
副社長にアプローチされました⁉︎
車は三十分以上は走り、中心地から外れた工場地帯に着いた。

周りは、大きな建物がたくさんあり、有名な菓子メーカーの工場や、家具メーカーの工場などがある。

問屋街も奥にあり、その一角に副社長の車は停まった。大きな白い建物で、家具の匂いが漂ってくる。

「ここだよ。直接、出来上がってる家具を見せてくれるから」

副社長は説明をしてくれ、車を降りる。私も急いであとに続いた。

「は、はい。ここなんですね」

たしかもっと海側には市場もあって、商業、工業地帯として知っている。でも、来たのは初めてだった。

重そうな鉄扉を開けた副社長は、作業服を着たガタイのいいオジサマに挨拶をしている。

どうやらここの会社の社長さんらしく、私たちを歓迎してくれた。

「橘副社長から電話をもらったって、事務の女の子たちが興奮してたよ」

ガハハと豪快に笑った社長に、副社長も愛想のいい笑みを見せる。

「突然ですみません。ではさっそく、テーブルを見せていただいていいですか?」

「ああ、いいよ。ゆっくり見ていきな」

ここは、完成した家具類を保管する場所らしく、今は私たち三人しかいない。

近くに製作所があり、そこに従業員の人たちはいるらしい。

木製の家具類だけではなく、バーに置いてもサマになるテーブルやイスなどのインテリ用品もあった。
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