強引部長の独占ジェラシー
2、部長との食事


キラり、と光が差し込む窓ガラスから外を眺めると、空が青々としていた。

いい天気だ。
外でピクニックでもしたいくらいだけれど、そんなこと出来るわけもなく今日も私はオフィスの中に閉じこもっている。


「あ、おはようございます」

「おはよう。」


さっそく部長とすれ違い挨拶をするけれど、部長は忙しいようですぐにどこかに行ってしまった。

朝から無駄のない動き。完璧な人というのはどんな時間帯、どんな状況でもいつもの行動を崩さない。
私も見習わなくちゃ……。

自分のデスクに向かい、パソコンの電源を入れると後ろから営業部の河原くんが話しかけてきた。


「純夏ちゃーん、おはよう」


「河原くん、おはよう。久しぶりだね」


河原くんと私は同期入社だ。パッチリとした二重が特徴でおしゃべりな彼とは新入社員研修の時に仲良くなり、今でも時々飲みに行く関係が続いている。

ただ河原くんは営業部のため外出が多く、あまりオフィスで見かけることはなかった。


「ねぇねぇそろそろ飲みに行かない?純夏ちゃん、全然連絡くれないんだもん」

「いや、今日はちょっと荷物が届くからさ……」


「えーいいじゃん。俺、奢るからさ〜」


川原くんとは悩みとか、愚痴とかも割と気軽に話せる関係だけれど少しチャラチャラしているのが残念なところだ。
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