俺様社長の溺愛宣言
3.俺様社長に歩み寄る
…勢い任せに言ったはいいが、正直、満里奈はどう行動したらいいのか分からずにいた。

『傍にいる』とは、いつどうやって?

ただでさえ忙しい社長をしている零士。

方や、庶務課でのんびり仕事をこなす平社員の満里奈。

接点なんて皆無に等しい。

このままだと、何の行動もしないまま、終わってしまいそうな勢いだ。

「…はぁ、考えててもしょうがないか」

天気のいい週末の日曜日。お布団を干すには最高だ。

「…ついでに掃除もしようかな」

満里奈は狭い部屋の中をいったり来たりしながら、用を済ませていく。

「あぁ!気持ちいい‼」

冬にしては珍しいぽかぽか陽気に、用事を済ませた満里奈は日の当たるところに寝転んで背伸びをした。

そんなときだった。

突然のインターホン。満里奈はゆっくり起き上がると、ドアに向かい、勢いよくドアを開けた。

ゴンッ!

「…す!すみません!大丈夫ですか?!」

あまりに勢いよくドアを開けたものだから、ドアの向こうに立っている人にドアがぶつかってしまった。

おでこを押さえる相手に、満里奈は何度も謝る。

…。

「…しゃ、ちょう?」

よくよく見てみれば、ドアをぶつけてしまった相手は、零士だった。

「…手荒い歓迎だな」
「…本当にすみません!とにかく中へ。おでこを冷やさなきゃ」

アタフタする満里奈につれられ、中に入った零士は、慌てる満里奈を見て、フッ笑ったのは、ヒミツ。
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