[短]salty chocolat
第2章
「えー、っと…チョコレート…徳用で良いか。それに食塩…は家にあるな。後は生クリーム…。あ、ラッピングも買わなければ…。なんならカップチョコにするか…?」
近くのショッピングモールに行く道中、塩チョコ作りに必要な材料を書いたメモを見て、ブツブツと呟きながら歩いていた。
なんならラッピングも今までと違う感じにしようか、なんて…。
「あーかーねー!」
「おぅえあぁぁぁあぁぁ!なんじゃあ!?」
いきなり誰かに飛び付かれた。
そのせいで思いっきり変な声が出てしまった。
「ちょっとちょっとー、なーに変な声出してんのよー」
「何って、あんたが悪いんでしょ…梨衣名!」
「そんな怒んないでよー。可愛い顔が台無しだぞ!」
私に飛び掛かってきた相手はこいつ…私の友達の前川梨衣名(まえかわりいな)だ。