この日は、朝からシトシトと雨が降り続いていた。

ここ数日で木の葉は落ち、木が裸になった。

海風も肌に刺さるほど冷たい。

もう秋の気配は遠のき、冬が眼前に迫っていた。

「今日も雨ねぇ……」

リリスが暖炉の前で編み物をしながら言った。

「イースとシェラがスエイン海岸に行った日が、最後の秋の日だったのかもしれないわね」