Spice‼︎
嫉妬と出世とストッキング
梨花は桐原と別れて帰るとすぐシャワーを浴びる。

ホテルでも浴びてきたけれど
なぜかもう一度浴びる。

汚された下着を洗うだけじゃなく
綺麗にもう一度カラダを洗う。

自分を清めるためでもない。

桐原の香りがいつまでもカラダに残ってる気がするからだ。

たとえカラダを洗っても桐原に抱かれた余韻が消えない。

風間はそんな梨花のカラダの記憶を塗り替えてくれる。

「遅かったですね。

桐原課長…離してくれませんでしたか?」

「ごめんね。」

梨花は桐原に会ったとは決して言わない。

その代わりに風間のカラダを愛してくれる。

「風間くん、気持ちいい?」

「梨花さんは…狡いな。

こんなことされたら…何も言えなくなる…」

「私も気持ちよくして。」

そして梨花は風間に抱かれる。

さっきまで桐原に愛された身体はいつもと違う。

いつもより淫らで感じやすい。

それを見て風間は嫉妬しながら高揚する。

「俺っておかしいかも。」

「何が?」

「桐原課長と寝た後の梨花さんのカラダがこんなに愛しいなんて。」

梨花は”それ以上言わないで”とでも言うように
風間の口を濡れた唇で塞ぐ。

「梨花さん…狡いよ。」

「風間くん…が好きだよ。

離れたく無い。」

「桐原課長にも同じこと言うんですか?」

「今日は意地悪だね。」

「こういう男キライでしたね。」

「風間くんは別だよ。キライになんかならない。

だからキライにならないで。」

風間はそんな梨花を抱きしめて言う。

「キライになんかなれませんよ。

僕は梨花さんのオモチャだから。」



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