まだしばらく起きる気配は無さそうで、寧ろ眠りが深くなったのか少し腕が緩んだ。
その隙に、そっとベッドを抜け出す。


ひやり。
つるつるとした石の床が、足の裏に心地よい。


成瀬さんに借りた男物のシャツ一枚を着ただけで、後は下着のみという心許ない格好だけれど、まあいいだろう。


他に誰もいないし、唯一、成瀬さんには散々見られたどころかこの格好のままベッドで絡みつかれていたわけだから。


なんとなく、気持ち的に忍び足になりながら寝室を抜け出した。
おそるおそる洗面所を探してトイレも借りて、気付いたことはどこもかしこも恐ろしく綺麗だということ。


多分、間違いなくハウスキーパーさんとかクリーニングとか、プロの仕事だ。
成瀬さんが掃除してるとは到底思えないし、ほんとに塵一つ落ちてない。



そして余りにも綺麗過ぎて、居場所がない。
ソファにすら、座っていいものか悩んでしまう。


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