今度は日本を救います
「髪染めちゃおうかなぁ……」



「ダメよ」



「なんでさ……」



「楓は黒髪が似合うもの」



お兄ちゃんも花音も、挙句の果てには佐伯さんや須田さんにも、同じことを言われる。


私が不良っぽい格好をしている所が、どうしても想像出来ないらしい。


私も想像出来ない。


というか髪を傷めてまで染めようとする考え自体よくわからない。



「まぁ、髪染めたって馴染めるわけじゃないんだからさ」



「そうだけどぉぉぉ」



「ほら、私達の授業内容って緩いけど、楓はたくさん努力してみんなより強くなったじゃん?だからそれを宿泊研修で思い知らせてあげればいいのよ」



「うぅー……ありがとう……」



「どういたしまして」



そうだ。


ずっと楽しそうに魔法で遊んでるみんなとは違う。


私は頑張ったんだ。


絶対見返してやる!!

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