「ここは……?」



私達が来たところは、田舎と言ったら?と聞いたら100人中98人が、ここ、と答えるんじゃないか、というような場所。


私達の前にそびえ立つ大きな木は迫力満点だ。


この木は幹がほとんど見えない。


地面から50cmくらいの所まで枝が伸びていて、中は秘密基地みたいになっている。


私は佐伯さんを中に入れて、座りやすそうな太い枝に座らせた。



「私小学生までここら辺に住んでたんですよ。その時から友達が出来なかったんです。でも、親に言うのは恥ずかしいし、時々友達と遊ぶフリをしてここに来てたんです」



実はこっちの世界に戻ってきてから、ここに何度か来ている。


絶対枝とか切られているだろうなー、って思ったけど、害はないし、切るのにもこの量だと時間もお金もかかるから放っておいてるそうだ。


空気が綺麗だし、落ち着くし、何かがあった時ここは丁度いい。


だから連れてきた。



「何でも聞きます。いつでも聞きます。なので話したくなった時、何でも話してください」



さっきもなかなか話そうとしていなかったので、今回も30分程度なら待つつもりだった。


でも、1度深呼吸して決心がついたようで、どこか遠くを見て話し始めた。

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