【ガーネット13歳/離宮の訓練場】

キィンッ…!キィンッ…!

辺りに響く金属音。
容赦なく斬りかかってくるメルの刃を私は懸命に受け止めながら、反撃の隙を伺う。

メルは侍女でありながら将軍職に就く父親の元、幼い時からあらゆる武術の手解きを受けていた。
そこら辺の男なんかじゃ相手にならない位に強くて、そういう面でもクー兄様から頼りにされて、ついに離宮を管理する侍女長に就任した。

…そして。
私の世話役でもあり、今では様々な事を教えてくれる先生。


「やあッ…!!」

剣を弾き、メルが体勢を整えて構える間の一瞬の隙を突いて斬り込もうとした。

…けれど、やはりまだメルには敵わない。
メルは剣を捨てると素手で私の手を止め、手首を掴むとグイッと後ろに捻るようにして押さえ付けてきた。


「いッ…!」

私の手から剣が離れ地面に落ちると、メルはその剣を足で踏み、勝ち誇ったように微笑む。