冷徹副社長と甘やかし同棲生活
2.心、繋がるとき

■来訪者


 家政婦二日目、かつゴールデンウィーク最終日。

 椿さんが毎朝何時に起床するのか聞き忘れたため、とりあえず八時に目覚ましをかけた。


 アラーム音をとめてすぐに起き上がった。パジャマとして着ている高校ジャージを脱いで、やや襟元が伸びたTシャツに袖を通した。パーカーを羽織り、楽チンなゴムのパンツをはいて着替えは終わり。

 どれも着古したものだけど、持っている部屋着のなかではマシなほうだ。


 姿見を見て簡単に寝癖を直し、クローゼットからフェイスタオルを取り出した。

 化粧ポーチも一緒に持っていこうか迷う。家政婦として働きにきているから、化粧はしたほうがいいのだろうか。というより、椿さんにすっぴんを晒して”私が”大丈夫だろうか。


 
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