心の中につかえるものを残したまま、次の日、わたしはいつも通り会社へと出勤した。

仕事と混同したくなくて、オフィスにいるときは普段の対応と変わらず由佐さんと接する。でも本当は、どうして香弥さんと一緒にいたのか気になっていた。

うじうじ考えるのは嫌なのに……いつまでも胸がすっきりしなくて気が沈んでいたとき、夏穂子から《週末だし、お酒飲んで元気出そう!》というメールがきた。

夏穂子の明るい文面に少しだけ心が軽くなって、《うん、行こう》と返事をして仕事帰りに夏穂子と待ち合わせをした。


「いつもさ、嫌なことがあったらふたりで愚痴って発散していたよね!」

「そうそう。学生時代からずっと変わらず、愚痴や恋人の話とかいっぱい喋ってる。夏穂子って話やすいから」

「わたしたち、喋ることでストレス発散しているのかも」

いつも飲んでいる駅前の居酒屋で、夏穂子とわたしはお酒を飲んで盛り上がっていた。
最初は気分が上がらなかったわたしも、夏穂子に話を聞いてもらって励まされているうちに、お酒もどんどん進んだ。

『ほらね、ライバルが現れるかもしれないよって言ったでしょう。こうなったら、紘奈が先に勝負を決めるしかないよ!』と、お酒を入った彼女らしい言葉で背中を押され、わたしはとりあえず夏穂子にうなずいて、とにかく今は飲もう!と思うくらいに酔ってきていた。

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