キミの瞳に

珠月side







「き…昨日なんだけど…


朝木君が綺麗な人といるの見ちゃって誰なのかなーって……あはは…」






不安気な顔、無理な笑顔。






春に話したい事があると言われて待ち合わせ場所に来た俺は春の言葉を聞いて一瞬胸がザワついた。






なんて言おうか迷った俺は一向に言葉が浮かばない。





そんな俺を見て…






「え…あ………

べ、別に浮気とか疑ってるってわけじゃないんだけど…っ……」






慌てて春が喋り出す。





ちょっと焦ってる自分がいることに気付く。






何も無いよなんて言ったところできっと言い訳にしかならない。






「ご、ごめんね…っ…


あまりにも綺麗な人だったから不安になっちゃって……」







何か言わないと……














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