*side失礼男*

すごい勢いで飛び出していった千秋の後姿を見ながら、笑いが込み上げてくる。

この前は俺の前であんな反応してたのに、結婚だと?
しかも結婚したら、うちにも来れないだって?
この話なかったことにしてください、だと?

冗談じゃないよ。

なんで、なんか俺がフラれたみたいになってんだよ。

一度俺が欲しいと思ったのに、みすみす逃すわけなんてない。


いいじゃん、千秋。


まさか、こんな形で期待を超えてくるなんて思わなかったけど。

逃げられると、追いかけたくなる。
手に入らないかも、って思うと絶対に手に入れたくなる。

そんなあまのじゃくな俺のツボをピンポイントでついてくるなんて。


今度は俺が追いかける番ってことだな。

まじで面白いよ、千秋。
一気にカタをつけてやるよ。


独りになった社長室に笑いを響かせながら、そう呟いた。

*side 失礼男*