寄生虫
大掃除
家に帰ってからあたしはすぐに自分の部屋へ向かった。


家の中で一番よくいる部屋と言えばやっぱり自分の部屋だ。


リビングから掃除機をかける音が聞こえてくる中、あたしは塗り薬をさきに縫って窓を開けた。


普段はあまり換気もしないけれど、これからは定期的にしたほうがよさそうだ。


そう考えながらベッドに引きっぱなしの掛布団を窓に干した。


続けてシーツも洗濯機に入れて、マットレスは除菌スプレーをふりかける。


枕やカーペットも綺麗に掃除をしてあたしはようやく一息つく事ができた。


これほど丁寧に部屋の掃除をしたのは初めてかもしれない。


気が付けは15時くらいになっていて、あたしは一階へと向かった。


リビングではお母さんが掃除を終えたところで、普段よりもずっと綺麗になっていた。


「ソファも除菌しておいたから座っても大丈夫よ」


「ありがとう」


そう言ってソファに座ると、微かにスプレーの香りが残っていた。


大きな窓が開け放たれていて、風が心地いい。


「たまに大掃除するのもいいわね。なんだか気持ちがいいから」


「そうだね」


あたしはお母さんの言葉に素直に頷いた。
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