マ王の花嫁 
10
途方に暮れた顔をしている私を見たライオネル王は、不意に笑うのを止めると、同時にアイザックも笑うのを止めた。
あたりはシーンとなった中、王は親指と人さし指で、私の顎を優しく持ち上げた。
そして、「おまえは意外と威勢が良いな。気に入った」と言うと、またニッコリ笑ったので、私の碧眼が驚きと戸惑いで、瞬きを繰り返す。

「・・は」
「いやいや!キングが初心な女性と戯れる様を、私は初めて見ましたぞ!」

え?これが・・・戯れ、と言うの!?
ますます分からない!!

< 94 / 400 >

この作品をシェア

pagetop