麦くんは口が悪くて、目つきも悪くて。

すぐに暴言吐いて、喧嘩っ早くて。

どこにも交わろうとしなくて

すぐ一人になりたがるよね。



「私ほんとは全部、分かってたよ…っ」



だけど、それでも好きだった。

どんな理由であれ
付き合えて嬉しかった。

キスできるなんて、
夢にもみてなかった。

この時間が永遠のものになれと、バカな願いを心の中で何度も唱えた。



でも私は、それでも



「…麦くん、あのね」



そう話し始めるタイミングを

いつも隣で探していたんだ。