ハイスペックイケメンなんてお呼びじゃない!~バツイチナースは恋に無関心~
ハイスペックイケメンはもはや何でも持っている? side航平
とうとうやって来た日曜日。

やっと彼女、小林葉月さんと娘の弥生ちゃんと会える。


――――――

『もしもし、航くん?段取り付けたわよ!今週の日曜日は家に来てね。子ども達も交えてホームパーティするから。』

なるほど、子ども達込みであれば子ども最優先の彼女も断れないってことか。
ほんわかな見た目かわいい系の美春だがそれは見た目だけで本来サクサクテキパキと物事を進める。
そして策を弄するのもお手の物ってタイプ。

なので時短勤務であるがうちの法律事務所の事務と経理を一手に引き受けて貰っているのだ。

そしてそれを短時間勤務でありながらしっかり終らせて帰宅する。
出来るタイプの女性である。


『ありがとう。子どもが絡むと彼女断れなさそうだよね。確実に会えるように予定の確保をしてくれたわけだ。』

『まぁね、元々うちの双子が弥生ちゃんとめいっぱい遊びたがってたの。そこを上手く利用はしたわね。
ただ航くんを紹介するって言ったんじゃバッサリ必要ないので!!って断わられちゃうわよ。』


確かに離婚してから結婚も恋愛すらも必要ないって宣言してるそうだし。
普通にイイ人紹介するからと言われたらまず断わられただろう。

『出会いの場作りまでは協力するって言ったでしょ!でもここまでよ。あとは自力で頑張って。
まぁ、航くんはみすみす自らの必要な人を逃すなんて真似はしないだろうから時間の問題かしらね。』

さすが幼なじみよく分かっている。

『あぁ、必ず彼女からイエスの返事を貰うつもりだよ。
そう言えば彼女や娘さんは何が好きだろう?
いつもみたいに甘い物でも手土産に持っていこうと思うんだけど』


『弥生ちゃんはね、イチゴのショートケーキが好物よ』

なるほど、可愛らしいな。


『じゃあイチゴのショートケーキをホールで持っていくからデザートの準備は軽めにしておいたら良いよ』


『あら、ありがとう。それじゃあ日曜日にね』

『あぁ、おやすみ』

――――――

そうしてその電話から三日経ちついに日曜日がやって来たのだ。
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