呪われ姫と強運の髭騎士

(3)

 ギィ……と錆びた音がして黒の観音扉が開く。
 
 白磁の城の作りに合わせて決めた黒い扉も、漆喰が禿げてしまった今、不気味さを助長させるものでしかない。

 
 クレア城は由緒ある古い城だが、過去に何度もその時代に合わせて改修や改装を行っている。
 
 玄関を開けて拓けた踊り場は改築の際に広げ、そこを進めば二階に昇る階段が広く中央を陣取り、両脇と真ん中に他の場所へ向かう扉が設置されている。
 
 一階は舞踏会や会議に使われる大広間に、大食堂、中庭に出るサンルーム等があった。
 
 そして今は長方形に続く深紅の絨毯の両脇に、この城の主人を迎え入れる使用人達や執事に侍女達が一列に並び、頭を垂らし迎え入れていた。
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