シンママな私のタイムスリップ
離婚

「俺、もう無理だわ」

2人目がもうすぐ2ヶ月
1人目が2歳になる月

私は旦那から離婚届という別れを言い渡された

「ちょっと、これって…」

ノーメイクに髪は乱れ、下の子を自分の胸につけながら、私は顔を引きつり精一杯の声を上げた

「育児だけが仕事じゃないじゃん、専業主婦って」

散らかった部屋に、丁度また上の子が、ティッシュをビリビリに破りにっこり笑顔

その様子にため息をつきながら

「私だって、散らかしたいわけじゃない…」

弱々しくいう私

「飯だって、最近まともに作ってくれない

俺は、こんな未来想像してなかったし、お前がこんな何もできない奴だと思ってなかった」

私だってこんな未来…想像してなかった

産後鬱なのかな

家庭の状況が悪いことぐらいわかってた

でも、わからないフリをしていた。

「…これ、以上…どぅしろ、って、言うの?」

涙なんて流したいわけじゃないけど、今後の不安が押し寄せてポタポタと次から次へと流れ落ちる

「また泣く」
とため息をついた旦那は

「俺、出てくわ」

と言って

バタンというドアの音を残し、居なくなった

残ったのは、机の上の旦那の名前が入った離婚届と母乳を飲みながら眠りについた下の子

「パパ…居ない…」

と言う言葉と同時に泣き出した上の子

「…ごめんね。
結花(ゆか)、心(こころ)…」

私は2人の娘たちの名前を呼びながら、2人をそっと抱きしめた。
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