御曹司と幼馴染の彼女ー天然娘がオチるまでー
なにしろ俺は麻里花が物心着く頃には彼女が好きだった。

俺が小学生で麻里花が幼稚園に入る頃には自覚していた。


俺が好きなのは麻里花。
生涯共に過ごしたいのも麻里花だけ。


なのでそこから麻里花をそれはそれは大切にしてきた。
麻里花が中学生になる頃には何かあれば車で送り迎えをして、休日にはいろんな所に連れて行き、高校受験、大学受験の頃は家庭教師をして。

とにかくいつでも麻里花と居るための時間をつくりまくって終始張り付き麻里花の周りに俺の存在をアピールして牽制しまくった。


麻里花本人は俺が牽制しまくってたことから自覚がないが。
とにかくモテる。
何しろクウォーターでお母さん譲りの水色の瞳と明るいブラウンの天然パーマのフワッフワの髪。
それでいて小柄な彼女の愛らしさは言うまでもない。

その容姿でモテないわけがないのだが、そこはそれ。
中学では部活で遅くなる度に校門前まで車で迎えに行き周りの男達に絶対零度の視線を投げつけていたし、高校は職場に近いのもあり毎朝一緒に行って多数の人に目撃させて大人の彼氏持ちと思わせていた。
たまに帰りすら迎えに行くのでもはやそれは決定的になっていた。

それでも麻里花にアタックする男もチラホラいたとは麻里花の友人の金山さんから聞いてはいたけれど、麻里花はそれには答えなかった。

どこかに行きたいだとか何かしたいときは俺に言えば大体叶うし、そんな俺とずっと一緒にいて甘やかされていたのだ同い歳ないし1つ2つ歳上くらいじゃ魅力にならなかったらしい。


< 9 / 60 >

この作品をシェア

pagetop