反射的に全身をビクンと震わせた。
後ろにも前にも逃げ場はない。
全身で脈動を感じるくらい、私の感情は混乱していた。
でも……。


「俺の希望、叶えてくれると言うなら……」


そう言って言葉を切った課長が目を閉じるのを、今度は私が最後まで瞳に焼きつけて――。
私がしたのとは比べものにならないくらい激しく熱いキスを、真壁課長が私に仕掛けてきた。


「んっ……んんっ……!」


思わずくぐもった声を漏らす私の唇を、真壁課長は強引に舌でこじ開け、それを口内に挿し込んでくる。


「ん、あ……かちょ……」


無意識に漏らした声も、すべて飲み込まれる。
うまく呼吸ができず、無意識に課長のシャツの胸元に手を置き、ギュッと握り締めた。


課長は両方の腕の肘から先を、ドアにピッタリとつけて私を囲い込んでいる。
私から完全に逃げ場を奪って、私の唇を貪り続ける。
冷静に意志を訊ねてきたくせに、真壁課長が私にした、信じられないくらい情熱的で熱いキス。


鼓動は限界を越えて高鳴っていた。
呼吸も胸もとても苦しいのに、私は課長を押しのけることができない。


ただ、強く強く求められ、意志も感情もわからないまま、私は応えるだけ。
何度も繰り返される甘いキスは、私の身体からあらゆる力を奪い取っていくようだった。

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