嘘は取り消せない
嬉しくて、悲しい
余命宣告をされてから三年間
それまでずっと辛かった

薬を飲んで、満足に立つことも話すことも出来ず、家族には迷惑をかけた
そして、なにより、





_______________失恋をした






それなのに、
「倉科桜さん、貴方は明日から退院です」
「え……………………」
急に伝えられた事実
「原因不明の病でしたが三日前から何も
異常が見つからなくなりました」
「そ、ですか」
「御両親の方には連絡しておきますね」
「はい、ありがとうございます」
病室から専属医の立花先生が立ち去る
部屋には私、1人きり
いきなりの事で、うまく頭が回らない
ぐるぐる回って、視界がぼやけて

「なんで…………」
嬉しいはずなのに、
嬉しいはずなのに………………


回り続ける脳にはっきりと映るのは

_______________三年前に別れた彼氏
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