私のご主人様Ⅲ


目が覚めたら、いつもの部屋で寝かされていた。

いつもと違うのは、奏多さんと暁くんが壁に背を預けて座ったまま寝ていたこと。

身を起こし、奏多さんと暁くんに布団を掛ける。そばにいてくれたのかな…。

昨日、季龍さんと話していた途中からの記憶がない。倒れたんだっけ…?

思い出そうとしても、出来ないことに諦めて、身支度を整えてから部屋を出る。まだ寝静まった屋敷。静かな廊下を歩き台所に入った。

「…」

ご飯、作らなきゃ。

いつも通り、作り始める。作りながらコーヒーを淹れて、だんだんと明るくなっていく空を少しだけ見つめた。

「ッ琴音ちゃん!」

「?」

「バカッ!勝手にいなくなるんじゃねぇよ!!」

ドタバタと賑やかな足音ともに開け放たれたドア。

台所に入ってきた奏多さんと暁くんは、寝ていたときの格好のままで、私の姿を見るなり深く息をついた。
< 22 / 286 >

この作品をシェア

pagetop